適用例 食品工場廃水
廃水量1,300 〜1,500 m3/日  ★澱粉主体の廃水
原水水質 通常時BOD500 mg/LSS1,200 mg/L
原水水質 高負荷時BOD1,800 mg/LSS1,500 mg/L
処理方法生物膜処理(固定床、流動担体)→ 活性汚泥法
改善前状況

・生物膜処理槽(固定床、ウニ状)が閉塞。 嫌気臭。
・生物膜処理槽(固定床、ウニ状)から発泡、強風時泡が飛散、近隣を汚染。
・生物膜処理槽(スポンジ担体)で、スポンジ担体が閉塞、処理槽底部に滞留。
・活性汚泥の凝集・沈降性が不良。汚泥沈殿槽の後に凝集処理が必須。
・特に高負荷時、処理がほとんど破綻。凝集処理で対処。(汚泥脱水機を借りて増設)

源帰Pによる改善

先ず粉体資材 源帰 P 1 kg/日 を、活性汚泥処理槽に添加。
活性汚泥処理槽の汚泥を一部調整槽に返送。
<効果>
・活性汚泥の凝集・沈降性が徐々に改善(1ヶ月)
・生物膜処理槽(固定床)の閉塞が徐々に解消。発泡が減少。
・生物膜処理槽(スポンジ担体)の滞留が解消。
・余剰汚泥脱水に使用する凝集剤量が減少(数分の1)

源帰Lによる改善の強化

源帰 L 1.0 L/日 を調整槽に添加。
源帰 P 0.5kg/日 を活性汚泥処理槽に添加。
<効果>
・通常時の約3倍BOD負荷にもかかわらず、通常時とほぼ同様の良好な処理を維持した。

処理が安定で良好、源帰Lと源帰Pの併用

源帰 L 0.5 L/日 を調整槽に添加。
源帰 P 0.5kg/日 を活性汚泥処理槽に添加。
・担体の閉塞が全く見られない(処理槽上部の水を抜いて観察)。
・活性汚泥の沈降性が良好(MLSS 4,000 mg/L で、SV30 50%)。

   ☆高負荷時は、源帰 Lの使用量を増量。

効果のまとめ

・余剰汚泥量減量(40%減)
・余剰汚泥脱水用の凝集剤量が約80%減。
・生物膜処理の劇的改善(生物膜の肥大嫌気化解消、発泡激減)
・処理水質改善 (COD値低下、SS減少) → 処理水の凝集処理が不要。
・汚泥処分、凝集剤コストの大幅削減達成(廃水処理改善剤コストの数倍)

食品工場廃水
廃水量約1,700 m3/日  ★生物難分解性物質を含む化学合成廃液
原水水質 CODcr250 mg/LBOD30 mg/L
処理方法生物膜処理(固定床、嫌気性) → 生物膜処理(固定床、好気性)

・生物膜担体(ヒモ状担体、好気性)が閉塞。 汚泥が塊状に付着。
・生物膜処理槽(嫌気性、好気性 両方)に汚泥が沈積・滞留(厚さ1m)。
・処理水の水質が、目標値(CODcr 40 mg/L)を安定にクリアーできない。

源帰L 1 L/日、源帰P 1 kg/日を培養槽(500L)中に添加。
1日混合曝気してから、生物膜処理槽(好気性)に投入。
<効果>
・投入開始して1週間後から、生物膜担体(ヒモ状担体)の付着物が徐々に剥離。
その後、良好な生物膜を再形成。
・約2ヶ月後に、処理水のCODcr値が、ほぼ20mg/L 以下で安定するようになった。
・更に、全量を1系列で処理した場合でも、処理水質(CODcr 20mg/L以下)を安定に維持できた。
・生物膜処理槽(好気性)に沈積・滞留していた汚泥が徐々に減少。 約2ヶ月後に半分の厚さになった。
・余剰汚泥発生量が、従来の約4割に減少した(6割削減)。

■担体上の肥大した付着物が除かれ、ヒモ1本1本に生物膜が形成
●改善開始 2007年7月  2011年10月現在も良好な状態を維持

★改善後、COD値の突然の上昇は、高温の原水の流入に対応。